家を建てようと思ったときに、まず何をしますか?
「よくわからないから、とりあえず住宅展示場に行こうかな」
この考えは絶対にやめてください。
住宅展示場に行った人のほとんどが、何も分からないまま疲れて帰る経験をしています。
住宅展示場に行くときには、しっかりとした計画と事前準備が必要です。
ここでは、住宅展示場に行って後悔しないための注意点をお伝えします。
無計画で住宅展示場に行くと失敗する理由
「キレイな家が何軒も見られて、ヒーローショーもやっていて楽しそう!」
「とにかく行ってみよう!」
この考えは軽率です。
何も準備せず、展示場にいくと必ず失敗します。
なぜなら、展示場には独特の雰囲気があるからです。
それに飲み込まれ、身の丈に合わない契約をしてしまう可能性があります。
その理由を3つ紹介します。

展示場のモデルハウスはかなり高いグレードで建てられています。
それは、展示場の中でより見栄えよく私たちお客に見えるように 各ハウスメーカーが競争しているからです。
●広さ
住宅展示場のモデルハウスは、住むための家ではなく、見せる家です。
多くが延床60坪前後で建てられています。
一般の住宅が大体30坪前後なので倍の大きさです。
シーリングファンが回る吹き抜けや、インナーバルコニーなど
広さがあることを前提にした仕様がいくつもあります。
リビングもめちゃめちゃ広くて、大きいソファが置いてあり、憧れますが、
それはそこに長く座ってもらって、商談を進めるためのものです。
●価格
モデルハウスの中は、キラキラの仕様です。
なぜなら高いオプションやセンスのいいインテリアが盛りだくさんだからです。
ワインセラー付きのオープンキッチンや、
「ここはBEAMSの店内ですか?」と思うほどのファミリークローゼットがついています。
おしゃれな間接照明やテラス付きのバルコニーに胸が躍ります。
現実を見てください。それは標準仕様ではありません。
同じような家を建てようとすれば、あっという間に予算オーバーです。
もし、展示場に行くならモデルハウスのイメージと自分たちが建てる家は違う可能性があるということを念頭に置いておきましょう。
2 営業ラッシュに圧倒される

住宅展示場は家を「買わせる」ための場所です。
そこにいる営業マンはもちろん買わせようとしてきます。
「その年収ならこのくらいの家が買えますよ」
「今ならキャンペーンで無料で間取りを作らせてもらいます」などどうにか契約につなげようとしてきます。
お仕事ですから当たり前です。
展示場のアンケートに電話番号や住所を書いてしまえば、次の日から営業電話やダイレクトメールが送られてきます。
なにも知らない状態だと、営業マンに流されて契約してしまい、
打ち合わせが進んでいくうちに、思っていたのと違う…なんてことがあります。
営業マンはおうちづくりのパートナーです。
しっかり話を聞いて、考えてくれるような方がいいですよね。
3 とにかく疲れる
まず、住宅展示場にあるハウスメーカーすべて回るのは不可能です。
なぜなら、1社見るだけでも1時間以上かかるからです。
住宅展示場に踏み入れ、「どこを見ようかな」なんて迷っているだけでも時間がかかります。
「ここにしよう!」と入ってみれば、アンケートの記入、モデルハウスの見学、設備の説明などなかなか出ることはできません。
見学や説明中は立ちっぱなしのことが多く、当然疲れます。
疲れている状態で、上手な営業マンの話を聞いていると判断力が鈍り、「よさそうだな」と思ってしまい、契約してしまうこともあります。
1日に回れる、ハウスメーカーは2,3社だと思っておいた方がいいでしょう。
4 展示場の中のハウスメーカーだけで決めてしまう
住宅展示場には、CMなどでよく聞く、大手有名ハウスメーカーが展示されています。
ネームバリューと素敵なハイグレードの展示に魅了され、展示場の中でハウスメーカーを決めてしまう人がたくさんいます。
しかし、展示場に出展しているハウスメーカーがすべてではありません。
地元建築会社や工務店などもたくさんあり、
大手よりも安く自分に合った家を建てることができたりします。
地元なだけあって、自分が家を建てたいエリアに詳しかったり、標準仕様のグレードが高かったりします。
大手の建築会社ももちろんすばらしいのですが、地元工務店などに出会う機会を逃さないためにも、
最初から展示場にいくのは避けた方がいいでしょう。
自分の条件に合った家づくりがしたいなら→ハウスメーカー・工務店を比較
住宅展示場に行く前にするべき準備
1 譲れない条件を決める
キラキラのデザインや営業マンの巧みなトークに惑わされないように、
自分たちの家づくりの軸をしっかり持ちましょう。

●予算
まずは、自分たちの予算をもう一度話し合いましょう。
予算がぶれてしまうと、後々ローンの返済が大変になったり、
希望通りの家が建てられなくなってしまいます。
予算の決め方で家族と話し合うべき項目は以下です。
・年収や貯金や今後の出費を確認する
・ローンの返済額を決める
・住みたいエリアが決まっているなら、その土地の坪単価を調べる
・土地や建物以外の諸費用を調べる
これが明確なら、家づくりの予算を大体組むことができます。
ある程度予算を決めておけば、営業マンに乗せられて高い契約をすることはないでしょう。
●間取り・設備
家族構成などを考えて、広さと部屋数を考えておきましょう。
また、絶対に採用したい設備なども決めておきましょう。
分からないときは、今住んでいる家で不満に思っていることから考えるとスムーズです。
例えば、「洗濯物が面倒だからランドリールームがほしい」や、
「料理する時、家族の様子が見えないので、対面キッチンにしたい」などです。
そして、それが必ず必要かどうか、予算オーバーになった場合に妥協できるかどうかも
家族で話し合っておくといいでしょう。
とりあえず、住宅展示場に行って、手当たり次第にモデルハウスに入っては時間がかかります。
行く前にどのハウスメーカーを見学するのか決めておきましょう。
多くても3~5社までに絞られると、当日迷うことはありません。
どんなハウスメーカーがいいか分からないときには、
「持ち家計画」の無料診断がオススメです。
アンケートに答えるだけで、自分に合ったハウスメーカーを診断してくれます。
気に入った会社があれば、資料請求をして、比較してみるのがオススメです。
カタログを見れば、各メーカーがどんな家を建てているのかが分かります。
デザインや、耐震性など会社によって強みが違うので、比較検討は必須です。
来場予約もできますよ!
3 事前予約しておく
カタログで気になるハウスメーカーが決まったら、見学の事前予約をしておきましょう。
予約をすれば、当日スムーズに見学できるだけでなく、
QUOカードのプレゼントなどキャンペーンをしている場合があります。
現在は、コロナの影響で予約者だけしか見学できないと言われることもあるので、 予約はやっておいて損はないでしょう。
当日の流れ
事前準備が終わったら、住宅展示場に行きましょう。
資料をたくさんもらうので大きめのカバンで行きましょう。
では、当日、どんな風にモデルハウスを紹介されるのかお伝えします。
●アンケートの記入
受付でアンケートを渡されるので、中で書きます。
住所、職業、年収、希望坪数などを記入して担当の営業マンが来るのを待ちます。
●部屋の見学
営業マンがやってきたら、一緒に展示場の中を見て回ります。
キッチンやリビング、水回りなど「こんなデザインが実現できます」というのを見せてくれます。
●構造の案内
一通り家の中を見て回ったら、家の構造部分の説明があります。
ここが各ハウスメーカーの違いが一番出てくるところです。
耐震性や、断熱材など、家の見えない部分の話です。
かなり重要なのでしっかり聞いておきましょう。
●キャンペーンやカタログの案内
最後に、メーカーが行っているキャンペーンの案内や、カタログをもらいます。
以上が、モデルハウス見学の流れです。
当日するといいこと
1 各メーカーの強みを聞いておく
「A社は耐震性に力を入れている」だったり、
「B社は全室空調ができる」など、ハウスメーカーごとにできること、得意なことが違います。 ここを聞いておくと、後日検討する時役に立ちます。
2 標準仕様かオプションか
モデルハウスは来場者によく見せるために、ハイグレードなオプションがマシマシです。
「素敵だな」と思うデザインなど採用したいものは、
標準仕様で可能なのか、追加費用のかかるオプションなのかは必ず確認しましょう。
予算オーバーを防ぐことができます。
買うつもりがなくても行っていいの?
行っても大丈夫です!
ぶっちゃけ私たちは、ハウスメーカーが決まった状態で行きました。
間取りのアイデアを知りたかっただけなので。
最初のアンケートの段階で、「メーカーがすでに決まっています」と言うと、
担当者さんの熱量は若干下がりましたが、しっかりと説明してくれました。
断熱材や窓のサッシの重要性など、知らなかったことを教えてくれて、
実際の打ち合わせでかなり役立ちました。
「将来、買うときの勉強のためです」と言えば、 いつか顧客になってくれるかもと丁寧に説明してもらえますよ。
まとめ
ハウスメーカー探しにいきなり住宅展示場に行くのは危険です。
でも、しっかり準備をしていれば、何も心配する必要はありません。
各ハウスメーカーの特徴を知ることができるし、住宅の知識もつきます。
子どもはおもちゃやお菓子ももらえますしね!
ぜひ楽しんでくださいね^^
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